特集 産婦人科医必携 最新の細菌・真菌感染症に対する薬の使い方と留意点Ⅰ
各論
3.新生児GBS感染症(早発型)の予防策:スクリーニングおよび抗菌薬療法
宮越 敬
1
K. Miyakoshi
1
1聖母病院(病院長)
pp.37-42
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002829
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生後6日以内に敗血症,肺炎,髄膜炎などを呈する早発型B群溶血性レンサ球菌感染症の予防には分娩時の抗菌薬投与が有効である。抗菌薬はペニシリン・アンピシリンを主とし,ペニシリン過敏症の場合にはアレルギーリスクなどを評価のうえ,セファゾリン,クリンダマイシン,バンコマイシンから薬剤を選択する。治療対象は腟-直腸内のGBS保菌妊婦のみならず,前児(同胞)におけるGBS感染症例および妊婦自身にGBS細菌尿を認める場合などである。なお,早産児はGBS感染症ハイリスクであるため切迫早産・早産期破水においても早発型の発症予防に留意した管理が必要である。
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