特集 エストロゲン依存性疾患の診療ストラテジー
8.婦人科がんサバイバーへのホルモン補充療法
小川 真里子
1
,
白橋 真由
1
,
髙松 潔
1
M. Ogawa
1
,
M. Shirahashi
1
,
K. Takamatsu
1
1東京歯科大学市川総合病院産婦人科
pp.1015-1021
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002701
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
婦人科悪性腫瘍に対する手術や抗がん薬治療によりもたらされる,エストロゲンレベルの急激な低下は,直後からみられるホットフラッシュなどのいわゆる更年期症状だけでなく,認知機能や全死亡率にまで影響することが知られている。ホルモン補充療法(HRT)は,エストロゲンレベル低下に伴う諸症状の改善や慢性疾患の予防の観点から,最も有効な治療法といえる。国内のガイドラインにおいて,HRTは多くのがんサバイバーに対し施行可能と記載されている。しかし,HRTの禁忌あるいは希望しない女性に対しては,適切な代替療法を提案することも重要である。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.