特集 エストロゲン依存性疾患の診療ストラテジー
9.妊娠関連乳がんの管理
河村 雪乃
1
,
清水 千佳子
1
Y. Kawamura
1
,
C. Shimizu
1
1国立国際医療研究センター病院乳腺・腫瘍内科
pp.1023-1028
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002702
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妊娠関連乳がんは近年増加傾向にあり,今後も増加が予測される。一方,乳がんの薬物療法はCDK4/6阻害薬(アベマシクリブ),PARP阻害薬(オラパリブ),抗PD-L1抗体薬(ペンブロリズマブ)など様々な新規薬剤が出現してきているが,それ以前より頻用しているトラスツズマブなどについても,妊娠中の使用についての安全性は前向き観察コホート研究が行われているが,いまだ確立していない。最善のがん治療を行い,かつ,胎児への不利益を最小限にすることを原則とし,個々の患者における腫瘍学的・産科学的な検討が肝要である。
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