特集 図解 産婦人科医のための臨床遺伝学必修知識Ⅱ
5.がん対策としての遺伝子検査
箕浦 祐子
1
,
植木 有紗
1
Y. Minoura
1
,
A. Ueki
1
1公益財団法人がん研究会有明病院臨床遺伝医療部
pp.901-907
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002668
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がんは細胞内の遺伝子が変化することで生じる疾患であり,近年,遺伝子の変化に応じた分子標的薬の開発が活発になり,その治療選択には遺伝子検査が欠かせない状況となってきている。また,生殖細胞系列の遺伝学的検査により,遺伝性腫瘍症候群の診断がつけば,罹患しやすいがんの種類が推定され,がんの予防や早期発見につながるため,腫瘍領域における遺伝子検査の意義は,腫瘍細胞のみならず,生殖細胞系列においても非常に大きい。本稿では,婦人科領域で知っておきたい遺伝性腫瘍症候群および治療選択にかかわる遺伝子検査について概説する。
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