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特集 転移性脊椎腫瘍治療大全
第1章 診断
がん遺伝子パネル検査
Cancer Gene Panel Test
小林 寛
1
Hiroshi KOBAYASHI
1
1東京大学医学部附属病院整形外科
1Department of Orthopaedics, The University of Tokyo Hospital
キーワード:
ゲノム医療
,
genomic medicine
,
RNAパネル
,
RNA panel
,
融合遺伝子
,
fusion gene
Keyword:
ゲノム医療
,
genomic medicine
,
RNAパネル
,
RNA panel
,
融合遺伝子
,
fusion gene
pp.697-701
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202393
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がんのゲノム異常について
がんはゲノムの異常に起因する疾患であり,正常細胞に後天的にゲノム異常が蓄積して発生する.ゲノム異常はさまざまであるが,大きく本来もっている遺伝子の機能の活性増強や新規機能が獲得される異常と,遺伝子の機能が喪失または低下する異常に分けられる.
遺伝子の機能の活性増強につながる異常として,活性化変異,コピー数増幅,融合遺伝子などがある.機能の活性化につながる異常は,主にがん遺伝子(表 1)の変異によって本来の制御機構から外れて,細胞増殖シグナルの促進,細胞周期の促進,アポトーシスの抑制などが生じるものである.これらの異常がみられる場合,その遺伝子異常に対応した分子標的薬が奏効する可能性がある.
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