特集 生殖医療の保険適用の実際Ⅱ
各論
臨床現場で経験した具体的な課題3
-―生殖医療の健康保険化に際して経験した困惑を感じた事例―
両角 和人
1
,
熊耳 敦子
1
,
矢口 愛弓
1
,
丹羽 ことみ
1
,
昇 千穂美
1
K. Morozumi
1
,
A. Kumagami
1
,
A. Yaguchi
1
,
K. Niwa
1
,
C. Nobori
1
1両角レディースクリニック
pp.589-595
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002579
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自費診療と異なり,保険診療ではできないことが実に多くある。エビデンスが示されていたとしてもできない。そして保険が通らないからとおそれ,必要な検査および治療を行わない萎縮医療が起きており,妊娠率の低下を招くおそれが不安視されている。特に保険では凍結胚を貯めることができない,PGT-Aができないことが問題となっている。短期間でできた制度のため多数の矛盾や問題点を抱えており,医療者,患者双方がストレスを感じている。そのようななか,不妊治療適用研究会の存在がかなりの助けとなっている。今回われわれが経験し,困惑を感じた事例に関して説明する。
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