診療
当院におけるPFC-FDの卵巣投与の治療成績
岡本 恵理
1
,
江夏 徳寿
1
,
林 奈央
1
,
江夏 宜シェン
1
,
十倉 陽子
1
,
山田 聡
1
,
水澤 友利
1
,
苔口 昭次
1
,
塩谷 雅英
1
E. Okamoto
1
,
N. Enatsu
1
,
N. Hayashi
1
,
Y. Enatsu
1
,
Y. Tokura
1
,
S. Yamada
1
,
Y. Mizusawa
1
,
S. Kokeguchi
1
,
M. Shiotani
1
1英ウィメンズクリニック
pp.507-514
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002556
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近年,海外で早発卵巣不全患者に対する多血小板血漿(PRP)卵巣注入療法の報告が散見されるようになってきた。われわれはPRPから細胞成分を除去しサイトカインのみを抽出した自己血小板由来成分濃縮物凍結乾燥(PFC-FD)を用いた卵巣注入治療を2020年から開始し21例に行った。治療成績改善目的の3例のうち1例はフォローできず,1例は成熟卵を得られるようになり,1例は妊娠成立後初期流産となった。早発閉経症例4例のうち1例に卵胞発育を確認した。卵巣機能不全14例全例に卵胞発育が確認できたが妊娠に至った症例は認めなかった。PFC-FD卵巣注入により停止した卵胞発育が再開した症例が散見され,臨床の場で導入しやすいこともあり期待される治療法である。
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