特集 生殖医療の保険適用の実際Ⅰ
各論
7.保険適用後の臨床成績(妊娠率)の変化
中川 浩次
1
,
塩原 圭介
1
,
杉山 力一
1
K. Nakagawa
1
,
K. Shiobara
1
,
R. Sugiyama
1
1杉山産婦人科新宿
pp.489-493
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002550
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不妊治療の保険適用開始から1年が経過した。採卵初回症例に限定して,保険診療と自費診療における1回の採卵で新鮮胚移植を含めた移植3回までの累積妊娠率を検討した。保険診療では35.8%であり,自費診療のとき(32.4%)と比して低下は認めなかった。さらに,採卵初回症例で全胚凍結を選択した場合の融解胚移植3回目までの累積妊娠率は,保険診療で49.8%,自費診療で49.6%であり,保険診療では採卵初回症例で全胚凍結を選択した場合,1回の採卵において約5割の症例で妊娠が成立することが明らかになった。
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