特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅵ.性教育
2.先進国における性教育の考え方と実践
上村 茂仁
1
S. Kamimura
1
1ウィメンズクリニック・かみむら(院長)
pp.1164-1169
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002306
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
性に関する情報・教育を保証することは,SDGsの目標に励起されている。世界の先進国において以前からこの包括的性教育が実践されている国は少なくない。米国やオランダ,フィンランド,フランス,ドイツなど北米や欧州での性教育はこれを目標として行われており,その方法も様々である。国全体で絶対的な基本を制定して義務として統一的な性教育を目指す米国,あらゆる媒介を使って子どもたちに伝わる方法を酷使し,家庭での話し合いを大切にしているオランダ,限りない情報を与えて,子どもたちにそれぞれの環境に合った考え方を自分で導けるようにしているフィンランドなど。しかしながら根強い性教育バッシングや禁欲教育へのこだわり,移民に対しての不平等性などそれぞれの国が抱えている問題もたくさんある。海外の性教育を学ぶことにより,日本独自の民族性に即した包括的性教育の開発が急がれている。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.