総説
先進老人国におけるGPの新しい役割
吉田 寿三郎
1
1国立公衆衛生院社会保障室
pp.353-361
発行日 1962年6月15日
Published Date 1962/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202537
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GP(一般医……むしろ総合医といいたい)の将来性については,SP(専門医)に比べて,このところ,いずれの国においても,とかく悲観的な観測が行なわれた。果たしてそのようなものであろうか。
1948年英国において国民保健事業法を中心とする医療制度の根本的な改革が行なわれた。これに伴なって,その後しばらくはGPはありふれた軽症患者をのぞいては,患者を施設へ経由する機関以上の存在ではなくなった。医師としての気概は,病院にあって専門医として活躍することにかけられ,一時はGPの質の低下も問題になった。
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