特集 多囊胞性卵巣症候群の最新知見―生涯にわたる健康管理を見据えて―
1.多囊胞性卵巣症候群の病因・病態
松崎 利也
1
,
野口 拓樹
2
,
岩佐 武
2
T. Matsuzaki
1
,
H. Noguchi
2
,
T. Iwasa
2
1吉野川医療センター副院長・産婦人科
2徳島大学大学院医歯薬学研究部産科婦人科学分野
pp.913-919
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002253
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多囊胞性卵巣症候群(PCOS)の病態の中心にはアンドロゲン産生の亢進があり,エストロゲンの慢性的なフィードバックによりゴナドトロピン分泌異常をきたし,アンドロゲン産生がさらに刺激される。主として肥満例では,インスリン抵抗性からアンドロゲン産生が刺激される要因の関与が大きい。PCOSは,胎児期のアンドロゲンの一過性上昇がより強く,エピジェネティックに生体機能がプログラムされ,生後にPCOSを発症するものと考えられている。
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