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卵の老化に伴うミトコンドリアの局在異常
中戸 沙也歌
1
,
舟橋 弘晃
1
,
若井 拓哉
1
S. Nakato
1
,
H. Funahashi
1
,
T. Wakai
1
1岡山大学大学院環境生命科学研究科動物生殖細胞工学研究室
pp.779-784
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002211
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女性の年齢増加に伴い,卵母細胞では染色体異常の増加や様々な細胞機能の低下がみられ,胚発生を停止させる要因となる。卵や初期胚の機能低下には,ミトコンドリアが関与することが報告されているが,そのメカニズムの詳細は不明である。ミトコンドリアは細胞内で融合と分裂を頻繁に繰り返す動的な細胞小器官であり,その動態はエネルギー生産やアポトーシスなど多様な細胞機能を調節することが知られている。ミトコンドリアの動態異常が,加齢に伴う卵母細胞や初期胚の細胞機能の低下の一因となる可能性が考えられる。そこで本研究ではマウスをモデルとして,加齢に伴う卵母細胞ミトコンドリアの局在変化を解析した。
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