特集 いま大きく変わりつつある子宮頸がんの診療
13.子宮頸がんのフォローアップケア
佐藤 美紀子
1
M. Sato
1
1日本大学医学部産婦人科
pp.635-639
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002177
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フォローアップケアは再発のサーベイランスとがんサバイバー支援の二要素で構成される。放射線未治療の骨盤内再発や孤発の遠隔転移は治療が可能なため早期発見が望まれる。半数の患者は再発時に症状があるため問診は特に重要である。無症状の再発発見に最も有用なのは婦人科的診察で,画像などそのほかの検査は補助的に用いる。また,がんに罹患すると様々な心身・社会的問題に直面するため,長期にわたる支援を必要とする。がん罹患者に対する長期的・多面的サポートは「がんサバイバー支援」とよばれ,現代がん医療の重要な課題となっている。がん治療医がすべての問題に対応することは困難だが,適切な専門家と連携する意識をもつことが重要である。
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