特集 いま大きく変わりつつある子宮頸がんの診療
7.局所進行子宮頸がんの治療法に関する最近のエビデンス
萩原 達也
1
,
重田 昌吾
1
,
島田 宗昭
1
,
八重樫 伸生
1
T. Hagiwara
1
,
S. Shigeta
1
,
M. Shimada
1
,
N. Yaegashi
1
1東北大学医学部産婦人科
pp.599-604
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002170
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FIGO2018進行期分類の改定も踏まえて,局所進行子宮頸がんに対する治療戦略が再考されている。最近示された第Ⅲ相試験の結果から,手術療法の根治性を向上する目的で検討されてきた術前化学療法は標準治療として推奨されないことが明らかとなった。さらに,局所進行子宮頸がんに対する根治的放射線療法とがん薬物療法との集学的治療に関しても,根治的放射線療法後のがん薬物療法の追加意義を支持する科学的根拠は示されなかった。このような状況のもと,難治性がんといえる局所進行子宮頸がんに対する新たな治療戦略の開発が期待されている。
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