症例
自然妊娠分娩に至った機能性子宮を有する腟欠損の1例
岩城 久留美
1
,
岩城 雅範
1
,
岩城 豊
1,2
K. Iwaki
1
,
M. Iwaki
1
,
Y. Iwaki
1,2
1岩城産婦人科
2名古屋市立大学病院産婦人科
pp.225-228
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002063
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腟欠損症は約0.02%で発生し,そのうち95%は機能性子宮のないMayer-Rokitansky-Kustner症候群で,残りの5%が機能性子宮を有する腟欠損症である。今回,機能性子宮と子宮頸管をもつ下部腟欠損症に対して,プロテーゼ持続圧迫法を行った後に腟断端と子宮頸管の吻合による腟形成術を施行し,術後15年で自然妊娠して帝王切開で健児を分娩した1例を経験した。同様の症例で長期の詳細な経過を報告した文献はなく,分娩の報告もごくわずかである。本症例は貴重な報告であり,治療法の有用性を立証した。
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