特集 産婦人科診療に必要な遺伝カウンセリングの基本知識と実際
総論
3.日常臨床での家系情報収集の実装
西垣 昌和
1
M. Nishigaki
1
1国際医療福祉大学大学院遺伝カウンセリング分野
pp.137-141
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002046
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家系情報の収集は,妊娠・出産やその他の様々な健康にかかわるリスク評価,来談者の行動変容,医療者とのよい治療的関係の形成などの様々な効果をもたらす。実際の収集は,特定の健康問題を想定しない網羅的な情報収集と,それに次ぐ特定健康問題にフォーカスをあてた情報収集の2ステップを踏む。そのようにして得た家系情報が有用であることはいうまでもないが,一方で,それを日常臨床の場で実践することは時間的,人的資源の問題から容易ではない。家系情報収集を現場に実装するために,患者・医療者の啓発と教育,家系情報収集ツールの活用の推進が望まれる。
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