連載 在宅看護論の実習・3
訪問のマナーと情報収集
川村 佐和子
1
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科
pp.579-582
発行日 1997年8月15日
Published Date 1997/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901699
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訪問のマナー
◎最初の関門―ドアの中にいれていただく
訪問看護も,看護法の原則に則っていますが,医療機関という看護婦が所属する施設内に療養者が訪れてくれるわけではなく,看護婦が療養者の城に訪問するという手続きをとるところに医療施設内看護と大きな違いがあります.
まず,療養者や家族が訪問した看護婦を自分の家の中にいれてくれなければ仕事が始まりません.「ドアの中にいれていただく」,この関門を知る必要があります.関門をあける鍵は信頼です.学生の中には,ドアをノックして,療養者の家族が出てきてくれた時に,何といって良いかわからず,黙って立ち尽くしていたという人もいました.家族が昨日紹介されていた学生とわからず,「何か用ですか」と聞いてくれたので,やっと,名乗ることができたということでした.
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