特集 排卵誘発のすべてⅡ ART編
7.卵巣刺激法別採卵周期あたり累積生産率の検討
左 勝則
1
,
石原 理
1
CJ. Seung
1
,
O. Ishihara
1
1埼玉医科大学産科婦人科
pp.1587-1592
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001990
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日本産科婦人科学会が管理するART登録データベースを用いて,2014~2015年にかけて日本全国で行われた卵巣刺激を伴う採卵周期と,2016年までの凍結融解胚移植周期を連結することで採卵周期あたりの累積生産率を算出した。累積生産率は卵巣刺激法にかかわらず採卵個数が多いほど高い傾向にあった。さらに採卵個数が少ない刺激法ほど,移植や凍結ができないキャンセル周期が多かった。刺激を受けた患者の卵巣予備能が刺激法によって大きく異なることから,各刺激法の有効性についての評価は困難であるが,全胚凍結が主流になりつつある日本において採卵周期あたり累積生産率はARTの成績を示す新たな指標となりうる。
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