特集 排卵誘発のすべてⅠ non-ART編
4.高プロラクチン血症の排卵誘発
浮田 祐司
1,2
,
浮田 美里
1
,
柴原 浩章
2
Y. Ukita
1,2
,
M. Ukita
1
,
H. Shibahara
2
1リプロダクション浮田クリニック
2兵庫医科大学産科婦人科
pp.1143-1146
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001896
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高プロラクチン血症は不妊治療の臨床の場面においてしばしば遭遇する疾患であり,乳汁漏出や無月経を生じる。無月経となる主な要因は高プロラクチン血症による排卵障害と考えられる。排卵障害のある患者に対しては,ただちに排卵誘発剤やゴナドトロピン製剤投与による卵胞発育を試みるのではなく,まずプロラクチンの測定を正確な測定時期に行う。高プロラクチン血症と診断後は,薬剤性を考慮し内服薬の有無の問診から開始し,原因の特定に努める。原因を特定し治療することで,プロラクチンの正常化を図り,排卵障害の改善を期待できる。
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