症例
特徴的な下部消化管内視鏡検査像から診断し,早期に治療開始できたクラミジア直腸炎の2例
三枝 資枝
1
,
藤村 宜憲
2
,
吉村 恵美子
3
,
大村 由紀子
4
,
林 裕治
4
,
伊賀 美穂
1
,
木村 吉宏
1
,
江口 勝人
1
,
金重 恵美子
1
Y. Mieda
1
,
Y. Fujimura
2
,
E. Yoshimura
3
,
Y. Omura
4
,
Y. Hayashi
4
,
M. Iga
1
,
Y. Kimura
1
,
K. Eguchi
1
,
E. Kaneshige
1
1岡山中央病院産婦人科
2同病院消化器内科
3ふじわら内科クリニック
4岡山赤十字病院産婦人科
pp.901-906
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001820
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産婦人科医がクラミジア直腸炎を経験することは比較的少ない。今回,クラミジア子宮頸管炎に合併したクラミジア直腸炎の2例を経験したので報告する。症例1は腹痛精査で消化管悪性腫瘍の検索中に,症例2は内科で便潜血の精査中にクラミジア直腸炎と診断された。2症例とも,下部消化管内視鏡検査でクラミジア直腸炎の特徴である「イクラ状粘膜」を認めた。クラミジア頸管炎患者の53.3〜72.9%に直腸炎が合併しているとの報告があり,下血や便潜血陽性などの症状を認めた場合,クラミジア直腸炎も考慮に入れることが必要である。
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