臨床経験
胚培養期間と胚凍結融解が母体周産期合併症と出生児に及ぼす影響
-—3,379単胎出産周期の解析—
高橋 瑞穂
1,3
,
熱海 夕子
1
,
青野 展也
1,2,3,4
,
中條 友紀子
1,3
,
服部 裕充
1,3,4
,
小泉 雅江
1
,
戸屋 真由美
1
,
五十嵐 秀樹
1
,
京野 廣一
1,2,3,4
M. Takahashi
1,3
,
Y. Atsumi
1
,
N. Aono
1,2,3,4
,
Y. Nakajo
1,3
,
H. Hattori
1,3,4
,
M. Koizumi
1
,
M. Toya
1
,
H. Igarashi
1
,
K. Kyono
1,2,3,4
1京野アートクリニック仙台
2京野アートクリニック高輪
3京野アートクリニック盛岡
4Human Ovarian-tissue Preservation Enterprise(HOPE)
pp.893-900
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001819
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生殖補助医療により出生した児3,379人を対象に,胚培養期間および胚凍結・融解が母体周産期合併症と出生児に及ぼす影響について検討した。胚培養期間では,初期胚(培養期間2〜3日間)のほうが胚盤胞(培養期間4〜6日間)移植よりも妊娠高血圧症候群が有意に増加した(3.1% vs 0.0%:p<0.05)。胚凍結・融解の有無では,新鮮胚盤胞よりも凍結胚盤胞での移植において妊娠高血圧症候群が有意に増加した(0.0% vs 6.5%:p<0.05)。出生児体重では,新鮮胚盤胞より凍結胚盤胞移植で有意に増加したが(2.974±0.467kg vs 3.077±0.467kg:p<0.05),生後3カ月で有意差が認められなくなったことから,出生後の児の発育には影響しないと考えられる。
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