症例
茎捻転により切断されダグラス窩に生着したと考えられる異所性卵巣腫瘍の1例
清水 拓哉
1
,
大谷 清香
1
,
苅部 瑞穂
1
,
美濃部 奈美子
1
,
木林 潤一郎
1
T. Shimizu
1
,
S. Ohtani
1
,
M. Karube
1
,
N. Minobe
1
,
J. Kibayashi
1
1横浜総合病院産婦人科
pp.907-910
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001821
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卵巣組織が通常の卵巣と異なった場所に同定されることがあり,異所性卵巣とよばれている。われわれは異所性卵巣成熟囊胞性奇形腫と診断した1例を経験した。症例は50歳,2妊2産。健康診断で卵巣腫瘍を指摘され当院へ紹介受診した。MRI検査で75mm大の卵巣腫瘍を認め,腹腔鏡下手術を施行した。腫瘍は子宮・付属器との連続性を認めず,ダグラス窩に生着していた。病理診断は成熟囊胞性奇形腫であった。本症例では急性腹症の既往があったことから,茎捻転により切断された異所性卵巣腫瘍の可能性が考えられた。
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