特集 発生から紐解く 胎児超音波診断アトラス [Web動画付]
第4章 心臓以外の超音波検査
3.中枢神経の異常
-e.全前脳胞症
松岡 隆
1
R. Matsuoka
1
1昭和大学医学部産婦人科学講座
pp.1423-1426
発行日 2020年11月30日
Published Date 2020/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001518
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胎生4週の終わりに神経管が閉鎖し,頭部付近に3つの膨らみ(前脳胞,中脳胞,菱脳胞)が発生する。これを一次脳胞とよび,胎生5週になると一次脳胞は5つの脳胞に分化(終脳,間脳,中脳,後脳,髄脳)し,二次脳胞が形成される(図1)。前脳胞は終脳と間脳になり,終脳は左右の半球胞に分かれ,間脳は視床や眼胞に分化する。全前脳胞症はこの一次脳胞から二次脳胞にかけての発生異常であり,この分化をもとに考えると,超音波検査で観察すべき所見が理解できる。
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