特集 発生から紐解く 胎児超音波診断アトラス [Web動画付]
第4章 心臓以外の超音波検査
4.頭蓋顔面の異常
-a.口唇裂,口蓋裂
加地 剛
1
T. Kaji
1
1徳島大学病院産科婦人科
pp.1427-1431
発行日 2020年11月30日
Published Date 2020/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001519
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
口唇裂,口蓋裂は,約500出生に1人と最も多い外表異常の1つである1)。口唇裂もしくは口唇口蓋裂の場合は,非症候性が70〜80%を占め,残り20〜30%が染色体異常などによる症候性である。一方で,口蓋裂単独例は約2,500出生に1人と稀ではあるが,症候性が約60%と多い。非症候性の口唇裂,口蓋裂は多因子遺伝であり,親や同胞が罹患していた場合は約4%の再発率とされる。口唇裂は通常,片側もしくは両側性であり,正中にはない。正中にある場合は,全前脳胞症(holoprosencephaly)や羊膜索症候群によることが多い。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.