特集 産婦人科領域におけるレーザー診療の最前線
9.子宮体部病変に対する複合型細径ファイバを用いたレーザー治療装置の開発
岩井 加奈
1
,
岡 潔
2
,
小林 浩
3
K. Iwai
1
,
K. Oka
2
,
H. Kobayashi
3
1奈良県立医科大学産科婦人科学教室
2量子科学技術研究開発機構関西光科学研究所
3ミズクリニックメイワン
pp.979-983
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001391
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子宮体癌の早期発見および低侵襲治療は喫緊の課題である。われわれは,直径1mmの細径ファイバにレーザー治療装置を組み込んだ複合型細径ファイバを用いたレーザー治療装置の開発を行っている。非臨床試験として,摘出子宮に対し複合型細径ファイバの挿入,子宮内腔の観察およびレーザー照射試験を行った。ファイバ画像は鮮明であり,レーザー照射も目的の部位に容易に照射可能であった。また,生体で細径ファイバの子宮鏡検査を行った。症例は22例であり,合併症なく子宮内腔の観察が可能であった。病理診断との正診率は77.3%であった。細径ファイバは挿入時の疼痛が少なく,軽量化されており,外来診察に応用可能と考える。
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