特集 産婦人科領域におけるレーザー診療の最前線
8.子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)に対するレザフィリンを用いたPDTの医師主導治験
村上 浩雄
1
,
松家 まどか
1
,
安立 匡志
1
,
柴田 俊章
1
,
中山 毅
1
,
伊東 宏晃
1
H. Murakami
1
,
M. Matsuya
1
,
M. Adachi
1
,
T. Shibata
1
,
T. Nakayama
1
,
H. Ito
1
1浜松医科大学産婦人科
pp.973-978
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001390
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光線力学的療法(PDT)とは,腫瘍組織とその栄養血管へ特異的に集積する光感受性物質を投与し,薬剤が集積した腫瘍組織へ特定波長のレーザー光を照射することで腫瘍細胞を破壊する治療法である。1995年より早期子宮頸癌に対し保険適用され,治療効果は円錐切除術とほぼ同等であったが,長期の光線過敏症のため普及したとはいえなかった。PDTは円錐切除術のように早産率を高めない低侵襲治療のため,挙児希望症例に適している治療法である。今回,光線過敏症の期間が短く,肺癌などですでに承認されたレザフィリン®(タラポルフィンナトリウム, Meiji Seikaファルマ)によるPDTの適応拡大申請へ向け,2020年2月に医師主導治験を開始した。
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