症例
リスク低減卵管卵巣摘出術を施行し左卵巣high-grade serous carcinomaの診断に至った1症例
田上 可桜
1
,
豊島 将文
1
,
市川 さおり
1
,
川村 真亜子
2
,
安田 有理
2
,
佐藤 馨
3
,
古田 昭彦
3
,
辻 圭太
4
,
吉田 祐司
1
K. Tanoue
1
,
M. Toyoshima
1
,
S. Ichikawa
1
,
M. Kawamura
2
,
Y. Yasuda
2
,
K. Sato
3
,
A. Furuta
3
,
K. Tsuji
4
,
Y. Yoshida
1
1石巻赤十字病院産婦人科
2同病院遺伝・臨床研究課遺伝カウンセラー
3同病院乳腺外科
4東北大学病院産婦人科
pp.789-793
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001339
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卵巣癌の約10〜15%は遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)の原因遺伝子であるBRCA1/2の生殖細胞系列変異に基づく。HBOCの最も確実なリスク低減策はリスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)である。今回,BRCA1変異保持者に対してRRSOを行い,術前に悪性を示唆する所見はなかったが術後病理組織学的検査で左卵巣高異型度漿液性癌(HGSC)の診断に至った1症例を経験した。HBOC患者においては所見に乏しくとも適切な年代にRRSOを行うことが望ましいと考える。
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