症例
直腸に穿通した成熟奇形腫に対し腹腔鏡手術を行った1例
髙橋 靖乃
1
,
豊島 将文
1
,
市川 さおり
1
,
髙橋 新
1
,
佐藤 綾華
1
,
新妻 展近
2
,
新國 僚祐
2
,
板倉 裕子
3
,
吉田 祐司
1
Y. Takahashi
1
,
M. Toyoshima
1
,
S. Ichikawa
1
,
S. Takahashi
1
,
A. Sato
1
,
N. Niizuma
2
,
R. Niikuni
2
,
Y. Itakura
3
,
Y. Yoshida
1
1石巻赤十字病院産婦人科
2同 外科
3同 病理科
pp.997-1002
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001848
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
成熟奇形腫は悪性転化を除いて周囲組織へ浸潤し穿通することは稀である。今回,直腸に穿通した成熟奇形腫を腹腔鏡手術で治療した1例を経験したため報告する。卵巣奇形種の隣接臓器への穿通機序として,炎症性癒着による壁の菲薄化や,隣接臓器への圧排・血流障害による癒着などが考えられる。腹腔内所見からは炎症性癒着が疑われたが病理組織検査では炎症所見は認められず,穿通の原因は不明であった。低侵襲な手術を行うことで,術後の早期回復が可能であった。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.