特集 婦人科医が知っておくべきがん遺伝子パネル検査の基礎知識
Ⅱ.がん遺伝子パネル検査の種類と提出時の留意点
2.保険収載されたがん遺伝子パネル検査の特徴と運用
角南 久仁子
1
K. Sunami
1
1国立がん研究センター中央病院臨床検査科
pp.689-695
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001324
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2019年6月に2種のがんゲノムプロファイリング検査が保険収載され,指定医療機関に限られてはいるが,日常診療での実施が可能となった。がんゲノムプロファイリング検査では次世代シーケンサーを用いて一度に数十〜数百の遺伝子が解析されるが,その結果は全例エキスパートパネルにおいて臨床的意義づけおよび適切な治療法の検討がなされる。保険適用されたがん遺伝子パネル検査は対象検体の条件や一部機能が検査ごとに異なるため,特徴を正しく理解し,症例ごとに適切な検査法を選択することが重要である。また,患者の期待度に比して,実際に遺伝子異常に合致した治療に結びつく割合は10〜20%と決して高くない。この割合の向上が今後の大きな課題である。
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