特集 日本の周産期事情update―出生コホート研究からわかったこと―Ⅱ
各論
13.マタニティログ調査
-―日々のライフログと多層オミックス情報を用いたAI技術による周産期疾患の早期発症予測―
菅原 準一
1
J. Sugawara
1
1東北大学東北メディカル・メガバンク機構母児医科学分野(教授)
pp.131-136
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001177
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妊娠期の縦断的な生体情報レファレンスデータの構築,および周産期疾患の早期発症予測技術の開発を目的として,NTTドコモ社との共同研究により「マタニティログ調査」が実施された。研究対象は,東北大学東北メディカル・メガバンク機構の推進する三世代コホート調査に参加し,本研究に同意した302名となった。取得した日々のライフログデータの登録率は65.8~85.3%であり,約600万点のデータが登録された。これらにより,妊娠中の縦断的なライフログ変動パターンが明らかとなり,メタボローム,トランスクリプトーム,口腔マイクロバイオーム解析のデータと併せて,周産期疾患の早期発症予測アルゴリズムの開発が期待されている。
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