特集 日本の周産期事情update―出生コホート研究からわかったこと―Ⅱ
各論
9.婦人科良性疾患と周産期メンタルヘルス
渡邉 善
1
Z. Watanabe
1
1東北大学産婦人科
pp.109-113
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001173
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周産期メンタルヘルスケアにおいては,精神疾患および精神障害のリスクをより早期に評価することが重要である。婦人科良性疾患や月経異常は,非妊娠期女性の身体的症状だけでなく,精神状態にも影響しQOL(quality of life)を低下させることが知られている。さらに,大規模出生コホート「エコチル調査」をはじめとする疫学研究により,周産期においても女性の精神状態に影響することが明らかになってきた。妊娠以前の月経歴に関して詳細に情報収集することや婦人科良性疾患について慎重に評価することは,周産期を通じた女性メンタルヘルスケアの向上につながる可能性がある。
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