症例
産褥期の高血圧を契機に診断された可逆性脳血管攣縮症候群の1例
髙橋 可菜子
1
,
小島原 敬信
1
,
手塚 尚広
1
K. Takahashi
1
,
T. Kojimahara
1
,
N. Tezuka
1
1公立置賜総合病院産婦人科
pp.1057-1060
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000567
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可逆性脳血管攣縮症候群は,反復する強い頭痛と頭部画像における可逆性の多発性脳血管攣縮を呈する症候群である。誘因の1つに妊娠が挙げられ,特に産褥期に発症することが多い。脳卒中発作を合併した場合は永続的な局所神経症状を残す可能性がある。今回われわれは,産褥期の高血圧を契機に入院し,頭痛発作としびれに対する精査で本症候群と診断され,合併症および後遺症なく軽快した症例を経験した。産褥期に強い頭痛発作を繰り返す場合は,頭蓋内出血などのほかに本症候群を考慮に入れることが重要である。
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