症例
流産後に発生した子宮筋層内の血管新生(vascularization)病変
-―RPOC(retained products of conception)のMRI画像診断―
椎名 有二
1
Y. Shiina
1
1山形県立新庄病院産婦人科
pp.1053-1056
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000566
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流産後に不正出血が続き,子宮筋層に血管新生(vascularization)が発生した症例を経験した。胎盤ポリープ発生にまでは至っていない動静脈瘻を伴ったRPOC(retained products of conception)の可能性が高いと思われた。RPOCのMRI所見は,遺残部分(remnant)と,remnantが筋層に接着する部分(junctional zone)の異常と,子宮筋層内の変化(vascularization & flow void)の3つが特徴であり,この3つの所見が,それぞれの症例で程度を変えて様々に組み合わされていると思われた。これらには,危機的な出血を起こさず消退出血を繰り返していくうちに,自然に退縮していく例が多数あると思われた。
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