特集 PIHからHDPへ―妊娠高血圧症候群up to date―
3. 妊娠高血圧症候群の定義・臨床分類改訂
渡辺 員支
1
K. Watanabe
1
1愛知医科大学周産期母子医療センター(特任教授)
pp.607-611
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000455
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妊娠中の高血圧,蛋白尿,浮腫を三主徴として診断されてきた「妊娠中毒症」は,高血圧がその主徴であるとの考えから,2004年に「妊娠高血圧症候群(PIH)」と疾患名称が改称され,定義・分類も改訂となった。一方,欧米諸国の定義・分類が,高血圧合併妊娠を含んだHDPであるのに対し,わが国の分類は高血圧合併妊娠を含めておらず,また,そのほかの項目においても,昨今,欧米諸外国のものと少し異なるものとなってきている。このようなことから,国際基準に沿ったものを作成すべく,2016年に疾患名称の英文表記をHDPに変更し,2018年に定義・臨床分類も全面改訂を行う予定である。
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