特集 婦人科がんの予防update
5. 子宮頸癌の二次予防―頸部初期病変の早期発見とその管理―
天神林 友梨
1
,
松本 光司
1
1昭和大学医学部産婦人科学講座
pp.1673-1683
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000226
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HPV 感染が子宮頸癌発症の最大のリスク因子であることを背景に,子宮頸癌の予防戦略は海外では一次予防としてHPV ワクチン,二次予防としてHPV テスト(ハイリスクHPV 検査)を用いたがん検診を両輪としたものに大きく変わりつつある。両方を積極的に組み合わせた新しい予防戦略(HPV-FASTER)も提唱されている。がん検診で見つかったCIN1/2 のフォローではHPV タイピング検査が進展リスクの評価に有用であり,CIN2/3 治療後の病変の残存・再発の早期発見にはHPV テストが有用である。子宮頸部初期病変の早期発見およびその管理におけるHPV 検査の役割は今後ますます大きくなっていくものと考えられる。
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