特集 一般病院でもできる!「子どもが欲しい」女性のためのプライマリ・ケア
不妊治療のための排卵誘発方法と効果
熊澤 由紀代
1
,
寺田 幸弘
1
1秋田大学医学部産婦人科
pp.1089-1093
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000113
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排卵誘発は,一般不妊治療において卵胞発育不全や排卵障害の治療,人工授精を行うための卵巣刺激として広く行われている。排卵誘発方法には,第1 度無月経や多囊胞性卵巣症候群に対し行うクロミフェン療法,第2 度無月経やクロミフェン無効な第1 度無月経に対し行うゴナドトロピン療法がある。卵胞発育をモニタリングしながら,卵胞の成熟を確認し,必要に応じてhCG を投与し排卵を促す。卵管通過性があり,精液所見に異常がない場合,タイミング療法を行う。乏精子症,精子無力症,原因不明不妊は人工授精の適応とする。近年,高齢の不妊女性が増加しているが,38 歳以上ではART での治療成績も低下することから,積極的に不妊治療を介入し,各治療は3〜6 周期をめどに速やかに人工授精,体外受精へステップアップを促すことが重要である。
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