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就寝時の乳児窒息死事故
泉 信夫
1
1元 出雲市立総合医療センター小児科
pp.515-520
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003456
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米英等では突然の予期しない乳児死亡(SUID)の概念があり,SIDS,就寝時の窒息死事故(ASSB),原因不明に分類し,長年,調査をしてきた.米国の2020年のSUIDは出生10万人あたり93人であり,ASSBのそれは25人(27%)であった.ASSBの原因は柔らかい寝具(69%),覆いかぶさり(19%),はまり込み(12%)とされる.消費者庁の近年の人口動態調査の分析でASSBは年平均32件で出生10万人あたり概算3.1人,詳細不明が半数あるが,覆いかぶさりは年平均1人に止まる.しかし,滋賀県では添い寝による乳児死亡は3年間に5人あり,うち3人は添い乳であった.日本もSUIDの調査を取り入れ,対策に役立てたい.

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