特集 学校心臓検診で見つける・見つかる 不整脈・心疾患
4.心室期外収縮
宮﨑 文
1
1総合病院聖隷浜松病院小児循環器科・成人先天性心疾患科
pp.464-469
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003449
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学校検診で同定される心室期外収縮(PVC)のほとんどは良性であり治療を要しないが,まれに突然死のリスクを伴う疾患である可能性がある.PVCが同定された場合,抽出区分はA群(二次以降の検診に抽出)に分類され,心筋症や致死性不整脈誘起の可能性が示唆される所見を認めた場合には速やかに精密検査を考慮する.二次検診以降の精密検査として,運動負荷心電図,ホルター心電図,心エコー検査,血液検査が挙げられる.鑑別疾患として,malignant PVC,PVC誘発性心筋症,不整脈源性右室心筋症,チャネル病,冠動脈疾患などがある.良性と判断された場合でも,高頻度,多形性,運動誘発性(抑制されない),連発など,懸念される所見がある場合は経過観察を継続する.

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