特集 不整脈診療ステップアップ
【日常診療で遭遇する疑問】
頻発する心室期外収縮への対応
伊賀 幹二
1
1伊賀内科・循環器科
キーワード:
心室期外収縮
,
基礎心疾患
,
期外収縮
,
心臓の診断法
,
非専門医
Keyword:
心室期外収縮
,
基礎心疾患
,
期外収縮
,
心臓の診断法
,
非専門医
pp.750-753
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101504
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Case
近親者の心臓病発症に伴い動悸が増加した例
患者:65歳,女性.
現病歴:生来健康であったが,1週間前からとくに夜間に抜ける感じのする動悸を多く感じるようになった.この動悸により睡眠不足になることがあったが,昼間は動悸を感じにくく,運動能力は低下していなかった.診察ではバイタルサインは安定し,心雑音・過剰心音はなく,肺音にも異常はなかった.診察中に不整脈がみられ,これを動悸と感じていた.胸部X線では心拡大や肺うっ血はなく,心電図ではPVCが散発するもQRS,ST,Tは正常範囲であり,検血でも異常はみられなかった.
PVCの形態と頻度を判断するために施行したホルター心電図では,PVCの頻度は24時間一様であり,1日PVC総数は6,000個,PVCの2連発が1回のみで残りは単発であり,運動時にはPVCの頻度は抑制されていた(図1).昼間はPVCがあっても症状は少なかったが,夜間は頻回に動悸を感じていた.
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