特集 学校心臓検診で見つける・見つかる 不整脈・心疾患
3.心室中隔欠損
富田 英
1
1昭和医科大学病院小児循環器・成人先天性心疾患センター
pp.460-462
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003448
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心室中隔欠損は頻度の高い先天性心疾患であるが,乳幼児期に診断され,治療適応がある場合には外科治療が行われることが多い.乳幼児健診が充実した日本では,学校検診で初めて発見されることはまれである.学校検診で見かけるのは,乳幼児期に診断され血行動態的には手術適応がない小欠損,または乳幼児期に修復術が行われた例がほとんどである.小欠損であっても病型によっては外科治療の適応となることはあり,また自然歴のなかで外科治療の適応となる病変を合併することもあるので,専門施設で管理されていない場合には適切な施設の受診を勧める.未修復や遺残病変のある例では感染性心内膜炎に対する予防処置について指導する.修復術後では心電図上,完全右脚ブロックになっていることがあり,心電図の経過観察が必要である.

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