社会小児科学
小児医療と行政の橋渡し
-――成育こどもシンクタンク等の取り組み
千先 園子
1
1国立成育医療研究センターこどもシンクタンク企画調整室副室長/医療技術実装推進室
pp.397-407
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003424
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
今,こども政策の社会制度は大きな転換点を迎えている.小児医療の現場からも,こどもたちやその周囲の声を届け,科学的根拠をふまえ,一貫した価値観のもとで,継続的に行政に働きかけることが求められている.本稿では,EBPM(エビデンスに基づく政策立案)の全体像を俯瞰し,文献調査によるEBPM推進の阻害・促進因子や,ボトルネックへの具体的な介入策を述べる.そして中間人材や中間組織が担う「橋渡し」の役割に焦点を当て,成育こどもシンクタンクなどの具体的な活動を紹介する.こどもにかかわる多様なステークホルダーが連携し,社会と一体となって政策形成・実装を推進していく重要性を考えていきたい.

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.