症例
症状が一時軽快したため診断までに時間を要した脳腫瘍の2例
内藤 広行
1
,
原 和也
1
,
伊東 広臨
1
,
中本 哲
1
1市立千歳市民病院小児科
pp.899-902
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003149
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小児の脳腫瘍は,症状出現から診断までに時間を要することが少なくない1)2).その理由として,初発症状の多くが嘔吐,頭痛など非特異的であり,小児に頻度の高い良性疾患の症状と類似していることが挙げられる3).また,小児では被曝のリスクがある頭部CT検査や催眠の必要性があるMRI検査の施行に慎重になることも診断を遅らせる要因となる3).われわれは,嘔吐,頭痛で発症し,保存的治療により症状がいったん軽快したため良性疾患が疑われ,後に画像検査により脳腫瘍と診断された2例を経験したため報告する.
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