特集 小児の鉄代謝
5.鉄欠乏性貧血
植田 高弘
1
1日本医科大学付属病院小児科
pp.846-851
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003139
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鉄欠乏性貧血は,日常診療のなかで遭遇する機会が多い貧血である.乳児期後期と思春期は成長の盛んな時期であり,鉄の需要と供給のバランスが負に傾き鉄欠乏性貧血を起こしやすい.通常は鉄剤を投与することで速やかに改善が得られ,その後数か月の内服で治療終了ができる.しかし,なかには鉄剤不応性や,再燃を繰り返す症例に遭遇することがある.その時鉄欠乏性貧血を起こす疾患や栄養状態,そして鉄剤の使用方法などを熟知しておくことが治療のキーポイントとなる.
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