特集 日常診療に活かせる 専門外来の知識とテクニックⅡ
5.摂食障害
-――子どものこころ外来
大谷 良子
1
1獨協医科大学埼玉医療センター子どものこころ診療センター
pp.235-241
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002958
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子どもの摂食障害では神経性やせ症(AN)と回避・制限性食物摂取症(ARFID)の病型が多く占める.ANは,体重や体型への強いとらわれ,やせ願望を認めるが,ARFIDは感覚過敏もしくは何らかの不安に伴う経口摂取困難であり,やせ願望は認めない.両者とも体重減少や成長障害に至る低栄養をきたすため早期発見と早期対応が重要である.近年,摂食障害診療の中心は外来治療である.早く,多く,再栄養を行い,できるだけ早期に体重回復を図る.また,児童思春期において第一選択であるFamily Based Treatmentなど,エビデンスが認められた心理療法は国内でも広がっている.
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