特集 日常診療に活かせる 専門外来の知識とテクニックⅡ
6.母乳・乳児期の栄養
-――母乳相談外来
和田 友香
1
1国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター新生児科
pp.242-246
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002959
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母乳の相談において,まずは「母乳不足感」と「母乳不足」の鑑別がポイントである.母乳が足りているかどうかは母乳が足りているサインの有無から判断し,それぞれに対応する.母乳の補足の第1選択は搾母乳であり,母乳分泌自体が十分でない場合に人工乳を用いる.体重増加不良を恐れて過剰に補足したくなるかもしれないが,過剰な補足は母乳分泌を減らすことになるため適切なアドバイスを行う.体重増加不良の不安が強い母親には個別のフォローアップを行う.また,授乳をやめたいという相談に対しては,母親自身が本当は授乳をやめたいと思っていない場合があるため,まずはやめたい理由を聞いたうえで対応を考えることが必要となる.
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