特集 子どもの検査値の判断に迷ったら
7章 内分泌・代謝検査
7.膵機能検査
菊池 透
1
1埼玉医科大学小児科
キーワード:
インスリン
,
C-ペプチド
,
経口ブドウ糖負荷試験
,
Matsuda index
,
高インスリン性低血糖症
Keyword:
インスリン
,
C-ペプチド
,
経口ブドウ糖負荷試験
,
Matsuda index
,
高インスリン性低血糖症
pp.1534-1539
発行日 2023年12月20日
Published Date 2023/12/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002852
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膵内分泌は,主に,α細胞およびβ細胞から分泌されるグルカゴンとインスリンである.それらのなかで,臨床上膵内分泌機能の評価として重要なのは,インスリン分泌能およびインスリン抵抗性の評価である.そして,これらの評価には,インスリンに加えて,同時に測定された血糖値,C-ペプチドも合わせて検討しなければならない.インスリンの測定方法は,インスリン抗体に対する免疫活性をみた結果であるため,immunoreactive insulin(IRI)と称される.C-ペプチドは,C-peptide immunoreactivity(CPR)として測定される.C-ペプチドのほかプロインスリンや中間代謝産物にも抗体が交差反応をし,その総和として測定される.通常は,CPRの大部分がC-ペプチドである1).一方,グルカゴンは,測定値の評価方法が確立していないので,本稿では割愛する.
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