特集 子どもの検査値の判断に迷ったら
1章 尿一般検査
6.尿亜硝酸塩,白血球反応,尿中細菌培養
辻 章志
1
1関西医科大学小児科学講座
キーワード:
エラスターゼ活性
,
硝酸塩還元菌
,
尿路感染症
Keyword:
エラスターゼ活性
,
硝酸塩還元菌
,
尿路感染症
pp.1360-1362
発行日 2023年12月20日
Published Date 2023/12/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002818
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尿路感染症は,腎臓や尿路系の一般細菌による非特異的な炎症である.上気道あるいは下気道の症状や消化器症状を認めない乳幼児の発熱時は尿路感染症を疑う必要があり,スクリーニングが必要である.尿一般検査のうち,尿定性検査である尿亜硝酸塩・白血球反応は尿路感染症のスクリーニングとして行う検査である.尿路感染症の確定診断には定量培養法が必須となるが,細菌の培養に時間がかかるため,まずはスクリーニング検査として尿亜硝酸塩検査,白血球反応検査,尿沈渣所見の確認を行う.尿検体は中間尿あるいはカテーテル尿による採取が望ましい.尿バッグによる採尿は陰性の場合は診断価値があるが,外陰部の細菌や白血球を検出する可能性が高く尿路感染症のスクリーニングに使用することは不適当である.
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