特集 細菌だけじゃない クリニックで注意すべき食中毒
9.化学物質・薬品(化学物質の添加・混入による食中毒)
大西 光雄
1
1国立病院機構大阪医療センター救命救急センター
キーワード:
化学性食中毒
,
ドクターメール箱
,
ヒスタミン
,
銅中毒
,
水源汚染
,
ペットボトル等への移し替え事故
,
大麻関連食品
Keyword:
化学性食中毒
,
ドクターメール箱
,
ヒスタミン
,
銅中毒
,
水源汚染
,
ペットボトル等への移し替え事故
,
大麻関連食品
pp.1284-1291
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002792
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化学物質による食中毒に関する過去の事例を振り返り,発生状況,原因物質に関して述べる.発生状況としては,製造段階での混入,ペットボトルへの薬品の移し替えなどが原因となる提供時・喫食時の混入,やかんなどの容器からの金属溶出,食品の経時的変化によるヒスタミンやカルボン酸の影響,意図的な混入が認められた.これらの事例における化学物質の種類は必ずしも多くなく,中枢神経症状や呼吸,循環,消化器,発汗や分泌,体温などの身体症状や徴候から化学物質の可能性を疑うこと(トキシドローム)が重要である.
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