Japanese
English
第5土曜特集 糖尿病治療・研究の最前線2021
糖尿病に対する新しい考え方
スティグマとアドボカシー
Stigma and advocacy
田中 永昭
1
,
清野 裕
1
Nagaaki TANAKA
1
,
Yutaka SEINO
1
1関西電力病院糖尿病・内分泌代謝センター,関西電力医学研究所
キーワード:
差別と偏見
,
糖尿病療養指導
,
権利擁護
,
併存症
Keyword:
差別と偏見
,
糖尿病療養指導
,
権利擁護
,
併存症
pp.328-333
発行日 2021年1月30日
Published Date 2021/1/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27605328
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
スティグマとアドボカシーは,糖尿病臨床にきわめて重要な項目として近年注目を集めており,日本糖尿病学会編『糖尿病治療ガイド2020-2021』の糖尿病治療の目標にはじめて掲げられた.糖尿病に対する社会からの差別と偏見が,糖尿病患者に社会的・経済的不利益を与え,糖尿病患者自身の社会的地位と自尊感情を著しく損なっている.これを糖尿病スティグマという.さらに糖尿病に携わる医療従事者が糖尿病スティグマに関与している可能性もある.このような状況に立ち向かい,糖尿病患者の権利を守り,社会的地位を回復させる活動を糖尿病アドボカシーという.糖尿病アドボカシーは糖尿病患者の自己管理を支援することから,患者会活動,研究活動,政策提言,国際交流までさまざまな局面に及ぶが,糖尿病アドボカシーの目標達成のために,患者や医療従事者の力を結集して,明確なメッセージを適切な対象に届けるような戦略を構築することも重要である.
Copyright © 2021 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.