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活動の特徴
本会は,福祉・保健等の専門職を中心としたボランティアグループです.誰もが住みなれた地で安心して生活し続けられるよう,社会生活に必要なサービスや制度の実現,ひいては福祉社会の構築を目指して,埼玉県北本市で活動しています.
活動の1つに,次のような介護者および要介護者への支援活動があります.この活動において,当該当事者と専門職はパートナーであり,専門職は彼らから学ぶことを通して,協働の具体化を図っています.
1)毎週火曜日に開かれる介護者の自助グループ「ももの会」の支援.森の番人メンバーと介護者,要介護者が集い,日頃介護に関して感じていることなどを話し合う.ここで提起された要望や問題の対応として,行政や事業者等に呼びかけケア会議を主催することも少なくない.
2)専門職を中心とした必要な情報の収集,利用手続きなどの援助,介護・医療・福祉サービスの最大限利用に向けての支援のために必要な情報の収集,利用申請手続きなどの援助
3)地域の医療機関,福祉関係機関との連携・ネットワーク形成
この他にも,学習活動として,年2回のセミナーと年6回のホームケア研究会を行なっています.セミナーでは,支援費制度等,福祉制度に関する講演を,ホームケア研究会では,痴呆と介護問題をテーマにカナダの文献を使い学習をしています.また,介護者要介護者の地域生活の実態を理解してもらうために,市会議員等と市民の対話集会を,適宜開催しています.
これらの活動は,行政,専門職,事業者,利用者,住民のすべてが,同じ土俵のうえでの論議を可能にし,協働体制の構築に向けた取り組みと考えています.介護保険や本年4月施行の支援費制度におけるサービス量が整備されていないなか,在宅介護推進政策においては,医療・福祉の連携が強く求められています.より質の高いサービス提供のために,協働していきましょう.
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